殺人罪・殺人未遂罪 

殺人罪・殺人未遂罪 

目次

1 殺人罪とは

2 量刑

3 執行猶予の可能性

4 一人だと私刑にならない?

5 弁護士に依頼したら

6 殺人罪の定義

1 殺人罪とは 

⑴ 殺人罪の定義 

 殺人罪は、人を殺すことで成立する罪です(刑法199条)。 

⑵ 「人を殺す」とは 

 人を殺すとは、①人の生命を奪うことに加え、②殺意をもって①の行為を行うことを指します。 

⑶ 時効 

 いわゆる時効とは、刑法においては公訴時効のことを指すことが一般的です。犯罪が終わった時から一定期間経過した場合、犯人を処罰できなくなるという定めのことを指します。 

 殺人罪には、時効はありません。以前は、犯罪行為が終わった時から25年という公訴時効が定められていました。しかし、2010年4月27日に公訴時効が廃止され、廃止の時点で公訴時効が完成していない過去の犯罪を含めて、犯罪行為の時からどれだけ時間が経過したとしても、犯人を処罰することが出来るようになりました。 

2 量刑 

殺人罪の罰則は、死刑または無期懲役若しくは5年以上の懲役です。刑法では、期間の定めのある懲役の場合、20年以下と定められていますので(刑法14条2項)、死刑か、無期懲役か、5年から20年の懲役ということになります。 

3 殺人罪を犯した場合、執行猶予になる? 

※執筆中 

4 被害者が1人だと死刑にならない? 

時折、被害者が1人だと死刑にならない、といったネットの書き込みや噂を聞いたことはないでしょうか。 
結論から言いますと、1人だからといって必ずしも死刑にならないわけではありません。 

⑴ 永山基準とは 

最高裁判所が、死刑を適用するための基準として、昭和58年に出した基準があります。いわゆる永山基準という名前で呼ばれているものです。その中で挙げられた項目としては以下のものがあります。 

 ①犯行の罪質 
 ②犯行の動機 
 ③犯行の態様(特に、殺害手段方法の執拗性・残虐性) 
 ④結果の重大性(特に、被害者の数)
 ⑤遺族の被害感情
 ⑥社会的影響 
 ⑦犯人の年齢
 ⑧犯人の前科 
 ⑨犯人の犯行後の情状 
 ※情状とは、犯罪に関する事情や、それ以外の量刑に関する事情などを指します。 

“死刑制度を存置する現行法制の下では、犯行の罪質、動機、態様ことに殺害の手段方法の執拗性・残虐性、結果の重大性ことに殺害された被害者の数、遺族の被害感情、社会的影響、犯人の年齢、前科、犯行後の情状等各般の情状を併せ考察したとき、その罪責が誠に重大であつて、罪刑の均衡の見地からも一般予防の見地からも極刑がやむをえないと認められる場合には、死刑の選択も許されるものといわなければならない。”〔最高裁昭和58年7月8日判決(刑集37巻6号609頁)〕 

 上記の考慮要素の中で、被害者の人数も考慮されています。そのため、被害者の人数が少なければ死刑を回避する方向の事情として働くでしょう。 
しかし、被害者の人数は単なる要素の一つですから、この考慮要素をもとにしたとしても、被害者が1人だからといって死刑にならないわけではありません。 

⑶ 近年の判断 

 近年、1名でも死刑判決となる場合も出てきています。特に、平成21年から裁判員裁判が始まり、一般の国民の方々の意見が刑事裁判に反映されるようになり、上記のような考慮要素だけに縛られない判決が出てきたように思います。 

 刑事弁護人の立場から見れば、このような変化が良いといえるか微妙なところではありますが、一般の方々の意見の反映としてそのような変化が生じていることについては、死刑廃止論を含め、十分に検討する必要があるといえます。 

5 弁護士に依頼したら 

 ⑴ 依頼するメリット 

 殺人と言っても、その内容や背景には様々なものがあります。 
ニュースで大々的に報道されるような悪質なものも、介護の末に殺人を犯してしまったなど、同情の余地のある事件もあります。 
 一口に殺人事件と言っても、こういった事情によって、最適な弁護活動は変わってきます。また、受刑中や受刑後において、精神的な治療が必要な場合、生活のための環境調整が必要な場合など、事件についての活動以外についても考慮しなければならない場合もあります。弁護士に依頼するメリットとしては、このような事件ごとの最適な対応をとることが出来る点にあります。 

 ⑵ 実際の弁護活動の例 

① 接見 

 人が亡くなっている事件ですから、逮捕、勾留される可能性が高いです。その場合、逮捕されてから最大23日は捕まったまま取り調べられることになります。 

 取調べでは、話した内容が供述調書という書類にまとめられます。警察官や検察官は、事件の捜査や起訴が仕事ですから、取調べではなんとか罪を認めさせようとあの手この手を使ってきます。また、話したこととは異なる内容を書面にまとめられる可能性もあります。 

 弁護士に依頼すると、このような取調べでどのように対応すればいいか助言を受けることが出来ます。逮捕、勾留されている方にとって、不利、不当な捜査から逃れることが出来るのです。 

 また、弁護士は一般の方の面会と異なり、24時間警察署において面会をすることができます。警察官の立ち合いもありません。逮捕、勾留されている方にとって、外部との交流は非常に重要なものとなっています。制限なく面会できることは、弁護士を依頼する大きなメリットとなるでしょう。 

② 公判対応 

 殺人罪は、裁判員裁判対象事件です。国民の中から選ばれる裁判員が裁判に参加し、数日間にわたって集中的に審理を行う裁判員裁判は、いわゆる通常の裁判とは全く異なります。法的知識のない裁判員の方々にもわかりやすい公判活動をする必要があります。 

 弊所では、裁判員裁判対象事件を多く扱っている弁護士が在籍しているとともに、裁判員裁判のための所内外の研修を受けるなどして、日々研鑽を積んでおります。 
さらに、先ほど述べたとおり、殺人罪には死刑の可能性があります。そのため、死刑回避のための弁護活動は他の事件よりも一層重要となってきます。 

ご家族などが殺人罪で捕まってしまった方、殺人罪にあたる行為をしてしまったので、今後の最善の動き方を知りたい方など、是非当事務所までご相談ください。依頼者に寄り添い、最善の弁護活動をいたします。 

6 殺人未遂罪 

※執筆中