詐欺罪

詐欺罪

 他人をあざむいて、金銭などの財産上の価値のある物を受け取ったり、財産上の利益(例:タクシーに乗る利益)を得る犯罪です。

 例えば、以下のような犯罪が詐欺罪に当たります。

・息子を装って母親に連絡し、示談金や会社の金の補てん金のために必要だとあざむいて現金を受け取る(いわゆる「オレオレ詐欺」「振り込め詐欺」)。

・他人のクレジットカードを無断で使用して買い物をする(店に対する詐欺)。

・代金を支払う意思が乗る前からないのに、タクシーに乗車し、「自宅に財布が置いてあるから取ってきて払う。」などと言ってそのまま逃走する。

・出資金を運用する気がはじめからないのに、「私に出資してもらえれば必ずもうかる。」などとあざむいて、出資金を集める。 ・「暴力団員は入会不可」であるゴルフクラブに、暴力団員であることを隠して入会する。

刑の重さ

法定刑は、「1か月以上10年以下の懲役」です。

被害額や、計画的・巧妙な詐欺かどうか、常習的にやっていたかどうか、被害の回復ができているかどうか等で実際の刑の重さや執行猶予の有無が決まります。

なお、詐欺罪に類似した犯罪としては、以下のようなものがあります。

・組織的詐欺(組織犯罪処罰法違反)

・電子計算機使用詐欺(第246条の2) ・準詐欺(第248条)

弁護活動

・供述調書

 弁護士に依頼していただいた場合、冤罪で詐欺罪にされるリスクを減らすことができます。詐欺罪に当たるかどうかは、お金等を受け取ったときに「自分は、目の前の人にウソをついていると認識しているかどうか。」という内心がとても重要です。そのため、警察官や検察官は、「真実じゃないかもしれないと思っていました。」という供述をさせるために誘導したり、言葉尻をとらえて真意とは異なる供述調書にサインさせようとしたりする場合もあります。どのような内心だったか誤解なく説明するためには、警察官・検察官に自分だけで対応するのは極めて危険です。

 弁護士であれば、どのような説明の仕方をするとまずいか、詐欺じゃないのに詐欺罪にされないようには黙秘すべきか、供述するならどう話すべきか、などの点について判断することができます。意図とは違う供述調書に一度サインしてしまうと、裁判になってから撤回するのは非常に困難です(真意とは異なる供述調書のために冤罪になる例が、過去に多く発生しています。)。弁護士がいれば、真意と違う供述調書にサインしてしまうリスクを減らすことができます。

 警察から疑われた場合は、警察に行く前に、あるいは逮捕されたら取調べで供述する前に、弁護士に相談してください。

・示談と早期の釈放

 また、早期に示談交渉をすることで、前科がつかないようにしたり、早く釈放されることができます。

詐欺罪は、財産を侵害する罪ですから、有罪の場合に刑を軽くするためには、財産的被害を回復することが最も重要です。しかし、詐欺罪の被疑者となっている場合、逮捕・勾留されていれば自分で動くことができませんし、警察や検察は被疑者本人に被害者の連絡先を教えることはほとんどありません。

弁護士がいれば、被疑者の代わりに動くことができます。また、被害者も、弁護士であれば連絡先を教えたり、会ってくれることが少なくないので、弁護士が居れば、被害者と連絡を取り、示談交渉できる可能性が高まります。

特に、前科がつかないようにするためには、逮捕・勾留期間(最長23日間)の限られた時間内に示談交渉し、起訴猶予処分を得ることが必要です。そのためには、とにかくすぐに弁護士に依頼することが最も前科がつかない可能性を高めることにつながります。

・家族との連絡

 弁護士がいれば、外にいる家族や友人と連絡を取ることもできます。

詐欺罪の被疑者は、被害者の住所や連絡先を知っていることが多かったり、共犯者などの関係者が居ることが多いです。そのため、逮捕・勾留された上、接見等禁止決定(弁護士以外との面会や文書のやり取りを禁止する決定)がされることが比較的多いです。そうすると、長期間、家族や友人と会うことも手紙を交わすこともできなくなります。

弁護士がいれば、弁護士を通じて家族との連絡をすることができます(当然ですが、証拠隠滅につながるような連絡はお断りします)。また、証拠の内容や裁判の進行段階に応じて接見等禁止の解除を申請することもできます。 冤罪にならないように証拠を集めたり、あるいは有罪の場合に示談交渉をしたりするときに外にいる家族や友人の協力は大きな力になります。それらの活動のためにも、弁護士に依頼することは重要です。